都市のアイデンティティを形成する手段は多岐にわたるが、都市におけるコミュニケーション手段を結ぶ要素は文字である。文字は都市の情報基盤であり、書体デザインによって都市の明快かつ一貫性のあるアイデンティティを醸成することができる。また、都市フォントの運用方法も重要であり、公共機関が長期的かつ全面的に活用することが望ましいとされている。また、上古町商店街は、デザイン活動やショップ運営を行う6人のクリエイト集団「ヒッコリースリートラベラーズ」が拠点としている。自分たちでデザインし印刷したTシャツや伝統工芸品、雑貨、菓子、民芸品などを販売している。大学生だった彼らは、商店街を活気づけるために表現活動を始め、上古町に店を出すことにした。上古町は「カミフル」と呼ばれ、全国からの視察も増え、地元にも活気が戻った。ヒッコリースリートラベラーズの商品は「かわいい/ゆるい」、「ここにしかない」、「らしい」という特徴があり、笑顔饅頭や新潟のお結びなどが人気となっている。また、障がい者施設の商品開発にも取り組んでおり、その商品も全国に広がっている。彼らは「あるもの・できること」を形にしている手法を持っている。
私は都市におけるコミュニケーション手段を結ぶ要素は文字であり、文字は情報基盤であることを改めて感じた。さらに、書体デザインによって都市のアイデンティティが形成されるという点はまるでクリエイティブな話だと思った。いわゆる、デザイナーやクリエイターが作品を作る際にトンマナを意識し、色や書体に統一感を持たすことが常識だが、都市形成においても同様のことが言えるためである。これは民間企業の協力も必要なことであると考えられる。なぜならば、街に存在する書体の代表例として「看板」が挙げられるだろう。つまり、企業や飲食店が一体となる必要があると感じた。
佐賀市は、かつて商店が軒を連ね、多くの市民で賑わっていたが、現在は衰退している。地方都市全体で、市民の誇りや愛着が失われている。衰退を食い止めるための努力もあるが、都市や社会の変化には及ばない。新しいまちのあり方やシビックプライドを考えることが重要だと感じている。まちなか再生戦略では、青空駐車場の問題に取り組んでいる。まちの賑わいにつなげるためには、安心して歩ける環境を整えることが大切だ。また、商業集積地としてのまちなかの再生には限界があり、非目的型のまちづくりを考える必要がある。まちなかの空地を活用して、雑誌図書館や交流スペースを設置し、まちなかの賑わいを創出する社会実験が行われている。市民の手でまちを作り、使っていくことで愛着が生まれる。これからのまちづくりは、市民一人ひとりが自分ごととして考えていく姿勢が重要だと考えられる。
私は佐賀市の衰退が進んでいる現状については懸念している。市民の誇りや愛着が失われているというのは、地域にとって大きな問題であるからだ。衰退を食い止めるためには、都市や社会の変化に適応しながら新しいまちのあり方を考える必要があると思う。特にまちなか再生戦略では、青空駐車場の問題に取り組んでいることが注目されているため、安心して歩ける環境を整えることでまちの賑わいにつなげることが可能になると考えられる。また、商業集積地の再生には限界があるため、非目的型のまちづくりが求められる。さらに、まちなかの空地を活用して、雑誌図書館や交流スペースを設置する社会実験が行われている。市民の参加によってまちの賑わいが生まれ、愛着が深まることが期待されるだろう。まちづくりは個々の市民が主体となって考える姿勢が重要であり、これからの取り組みに期待が持てるだろう。
街づくりにおいて、住民や訪れる人々が利用しやすい・生活しやすい整備が重要である。例えば、公園設備においても夜人気のない場所の場合、その機能は人々にとって充分に発揮されない。そのため、住民がネットワークを広げコミュニティ拠点として利用される街づくりが求められる。かつて水の都と呼ばれてた大阪は歴史と共にその魅力を高めてきた。江戸時代に掘られた堀川に舟運が発達し、水辺に遊興などの文化が根付き、近代においても美しい都市づくりが行われてきた。しかし、陸運への移行や河川汚染などによって魅力が失われきた。この状況を改善するために、2001年に国の都市再生本部において「水都大阪」再生が決定された。このプロジェクトによって環境づくりに努め、再生に繋げていくこととなった。また、再生においてはハード面(歩道や船着場)だけでなく、市民参画型のソフトコンテンツ(祭りやイベントなど)の開発にも力を入れたことで市民を巻き込んだ街づくりの実現を行った。
よく街づくりというと、建設会社や大手ディベロッパーの領域に聞こえるが、今回の内容を読むことでソフトコンテンツを用いた市民参画型の街づくりが重要であると感じた。人の賑わいがあることで、その場所でビジネスを展開したい企業が増え、街に投資が行われることにも繋がる。つまり、街の価値は人に属すると考えられる。そのため、市民や観光客にとって魅力的な街づくりを行っていく必要がある。那覇市でも那覇祭りなどの催しはもちろんのこと、行政が管理するコミュニティスペースも存在するため、上手く活用していってほしい。
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