3-3-2. 事故と犯罪

 普天間基地では、事故の多さも大きな問題とされた。普天間基地の機能と規模をそのまま辺野古に移すとすれば、普天間並みの事故回数はあり得ると考えるのが普通である。沖縄復帰後、1992年12月までの20年間の事故は48回であり、ほとんどが海兵隊ヘリコプターの基地外への墜落ないし不時着である。時には農作物などに多大な被害が出たこともある表-1.1,1.2 ,1.3,1.4,1.5 参照)

 普天間の記録を平均すれば、年に2-3回の事故が発生している。民間人を巻き込んだ重大事故が発生しなかったことが、寧ろ奇跡的というべき発生の実態である。しかも、海上ヘリポートの面積は普天間基地の約5分の1と言われる。これだけの狭い場所で同じ規模と機能で訓練もしくは戦闘行動を行おうとするものであり、事故の頻度は従来よりも増える可能性が大きいと言わねばならない。

 一方、この間に名護市においても約20件の米軍による重大な事故や犯罪がおきているが表-2.1, 2.2, 2.3, 2.4 ,2.5 参照)、海上基地に新たに2,500人が配置されるとすれば、従来に比べても数倍の事故や犯罪がおきても不思議がないといえよう。

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科学者会議沖縄支部