以下の文書は、日本科学者会議沖縄支部とは関係がありませんが、学外からの主張として傾聴すべき文書と考え、作成者に了解を得て資料として掲載いたしました。(亀山)


1998年6月1日  

 琉球大学学長 桂 幸昭 殿

「女性の学ぶ権利を考え、大学のセクシュアル・ハラスメント裁判を支える会」  

代表   沖縄県議会議員     糸数 慶子  

事務局長 憲法普及協議会理事   浦崎 成子  

那覇市議会議員     高里 鈴代  

沖縄ウィメンズネット  土田 孝子  

農学部Y助教授事件についての公開質問状 

 既にご承知のとおり、「琉大セクシュアル・ハラスメント」裁判は、司法の判断が下され、一般市民の知るところとなり、今後は大学当局の自浄能力や解決能力への期待へ注目が集っています。現役学生による全国初の訴訟は、国内・国外の注目を集めた裁判でした。

 「女性の学ぶ権利を保障し、いかなる性暴力も許さない」行動する女性たちの動きは、いよいよ活発です。「アカデミック・ハラスメント・ネットワーク」の全国的な動きや、2000年ニューヨークで開催される「国際女性会議」でのワーク・ショップも予定されています。

  私たち「女性の学ぶ権利を考え、大学のセクシュアル・ハラスメント裁判を支える会」は、三年あまり本裁判とかかわってきました。この裁判は単なる「民事賠償金」問題ではなく、女性差別の根幹をなすものとして重大に受けとめています。よって公開の質問を下記のとおりいたします。

一、「データ捏造」「違法実験」「人格権の侵害」を認めた判決に対する大学当局の見解を求めます。

二、Y助教授に対する厳重処分(懲戒免職)の判断はいつ下される予定でしょうか。

三、過去のアジア人女子留学生に対するセクシュアル・ハラスメント事件で、大学当局の対応は加害者の「逃げ得」を許し、その結果として、今回の新たな事件を生んだと確信します。大学当局の責任として、本裁判元原告に謝罪する予定はあるでしょうか。

四、また今回の事件後に、セクシュアルハラスメント予防策はとられておりますか。

 以上の四点について、大学当局の公式見解を6月15日までに下記住所までに御回答くださるようお願いいたします。

〒903−0117 西原町翁長 453-3  

「女性の学ぶ権利を考え、大学のセクシュアル・ハラスメント裁判を支える会」 

 事務局長 浦崎成子 


討論資料:琉球大学農学部Y助教授事件に対する最近の大学の対応と問題点

・速報2号 農学部教授会:懲戒免職処分が相当と決議('98.6)

・速報判決:違法な性的暴力・違法実験・データ捏造を認定('98.4)  JSA沖縄ホームページへ