JSA沖縄支部・琉球大学分会
新歓企画 「研究するってどんなこと?」
2001年4月27日  

**研究の道のりをかたる**

「開発教育と南北問題〜地球規模の課題へ関心を高めるための教育〜」 西岡 尚也 さん(教育学部助教授・人文地理学)
      「研究テーマをめぐるMC(修士課程)時代のどたばた」堺 英二郎 さん(理学部助教授・物性理論)


 沖縄支部・琉球大分会では、支部活動の活性化のために、また、会員拡大と民主的な若手研究者の育成を視野に入れて、院生・学部学生を対象とした新入生歓迎企画「研究するってどんなこと?」を4月27日に開催した。学生・院生が参加目標10名に対し18名が参加するなど、計30名以上の出席でにぎわった。
 本企画では、人文・社会科学系から「開発教育と南北問題」(西岡尚也氏・地理学)、自然科学系から「研究テーマをめぐるMC時代のどたばた」(堺英二郎氏・物理学)の2題の話をしてもらった。西岡氏は先進国だけを視野に入れた「国際理解」に疑問を投げかけ、例えば、世界では4万人が餓死で死んでいるが、日本で毎日捨てられる残飯の500分の1を適正に配分できれば解決可能な問題だ、との視点を提起した。このような問題を学際的に考え解決するための教育として開発教育があるとした。堺氏は、物理学・物性物理とは何か、物理学の方法と特徴を説明した上で、氏の関心が素粒子論から物性物理学へとうつったこと、物性物理学を研究する上での苦労など、研究テーマを選ぶ過程での「どたばた」について話した。質疑終了後、懇親会をもったが、席上、専門分野を越えたJSAの活動に対して、会員外の教官や学生が興味を持っていたことが印象的であった。
 今回の企画が一定の成果をあげたのは、班会議の開催促進による支部常幹と分会各班との意思疎通の拡大、今期過去2回の研究交流集会での企画開催のノウハウの蓄積などによろう。また、演者に点在会員や新・転入会員を選ぶ、企画の宣伝を会員外にするなど、会内外にJSAが見える活動を努め、会の存在意義を高めようとしている。
(H.T.)



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