2005/02/02

琉  球  大  学

 学 長     森 田 孟 進 殿

琉球大学学長選考会議

 議 長      新 城 俊 也 殿

 

琉 球 大 学 教 授 職 員 会

会 長             

 

 

 

学長選考会議議事運営に関する遺憾声明および申入れ

ならびに

学長候補者への公開質問予告

 

 教授職員会は、学長および学長選考会議議長宛に、学長選考方法の決定に際し、書面をもって繰り返し慎重審議を申し入れてきました(2004年10月20日付,2004年10月28日付,2005年1月14日付)。それは、学長選考方法が法人化後の本学の制度設計の象徴的な意味を持つからであります。その象徴的な意味に加えて、実質的にも、学長の権威と正当性が学長選出方法によって担保されるというのが、その理由です。今後、大学運営に当たって、学長の権威と正当性は絶対不可欠な要素であります。それゆえ、学長選出方法の決定に関して、審議過程の記録を具体的に示す議事録の作成と公開を含む慎重な対応を求めてきたわけです。

 しかるに、議事録の公開は決定事項の「要旨」のみに限定され、今日までの学長選考会議の対応は、学長交渉(12月14日)で学長も同意した「議事録の作成と公開」に値するものになっていません。しかも、学部教授会における学内意見の聴取等の手続きもなく、唐突に学長選考方法が通告され、現在実施に移されています。その唐突な学長選考方法が学長選考会議で最終決定される前に、推薦人集めが既に行われているとの噂も流れ、しかも、決定された学長選考方法それ自体の内容も、学内関係者の過半数以上の支持やリコール手続き等に関して十分な議論を尽くしたとは言いがたいものであります。このままでは、学長の権威と正当性は確保できず、本学の今後の運営に支障をきたすものと危惧されます。

 ここに、これまでの学長選考会議の議事運営に関し、遺憾の意を教授職員会臨時総会の総意(2004年12月17日)によって表明します。そして、学長の権威と正当性を担保すべく各学部教授会の論議を含む学内手続きを尽くすように申し入れます。

1.「要旨」でない、発言者氏名を含む審議内容や使用資料、理由、決定方法などが記述された議事録の作成と公開を直ちに行うことを求めます。

2.現在進行中の新学長選出手続きを中止し、学内手続きを尽くすことを求めます。そのことによって、新学長選出が遅れるかもしれないが、それまでの間、現学長がその任を果たす事によって、学内手続きを尽くすことはできます。

3.現学長が新学長が選出されるまでの間任期を延長してその任を果たすことができない事情があるならば、せめて「意向調査」を繰り返し実施し、過半数以上の学内関係者の支持を確認することを求めます。そして、新学長選出後、学長選出方法を見直し、学内論議も尽くすことを求めます。

 

 新学長の選出が急がれていると言われるかもしれないが、現時点でも、学長の権威と正当性を担保する工夫は、いろいろ考えられます。今回は、従前どおりの方法で新学長を選び、新しい学長選出方法について十分な合意形成をすることも一つです。教授職員会としては、教授職員会としてできることとして、新学長となる候補者に、大学運営についての公開質問を行い、会員に各候補者の抱負を知らせるなどして、学長の権威と正当性を確保するために協力していきたいと考えています。