読書と日々の記録2007.12上

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■読書記録: 12日『「コーチング」に強くなる本』 6日『私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。』
■日々記録: 8日主夫日記'07 3日メールの送り方

■『「コーチング」に強くなる本─ケーススタディで学ぶ』(本間正人 2001 PHP文庫 ISBN: 9784569576442 \539)

2007/12/12(水)

 上司と部下の短い(5ページぐらいの)会話を通して,コーチングのポイントを学ぶ形になっている本。本書でのコーチングでは基本的に上司が,主に質問をすることで,部下の考えを引き出す関わりを行っている。「あくまでも,部下から解決策を引き出す姿勢をもつことが大切です。そのうえで,自分の腹案と比較勘案して,ベターな方針を選んだほうが賢明ではないでしょうか」(p.80)というような感じである。

 具体的に挙げられているポイントとしては,「視点を変えて未来志向に」(発想の転換を促す問いかけをする)(p.25),「意識改革よりも行動改革」(行動が変わると,それに伴って徐々に意識が変わっていく)(p.112),「解決を急がず,ステップアップ」(考えを理解する段階まで進むことができただけでも十分効果があったと考えてよい)(p.178-9),「原点に立ち返らせる」(原点を振り返らせることで,目標の設定を促すことになる)(p.246),という具合である。

 事例を通して学べるという点では,まあ悪くないといえば悪くないが,私はなかなか楽しく読みすすめる,という感じにはならなかった。『ザ・ゴール』,『ザ・ファシリテ−ター』など,長編のケースと違い,細切れ的になっているからだろうと思う。たとえて言うならば,本格推理小説と,推理パズル集の違いみたいなものか。

主夫日記'07

2007/12/08(土)

 今朝,妻が仕事で東京方面に行った。

 朝,6時過ぎに子どもたちを起こし,車で一緒にモノレールの駅に。こういうことは何度目かなので,別れはそれほど後を引かなかった。

 それからうちに帰って朝食。朝食は,最近の娘たちのお気に入りの豚まん+ヨーグルト+バナナの朝食を食べさせた。

 午前中は,下の娘(7歳)に宿題をさせ,あとは二人で遊ばせた。

 今回は,午後に予定が2つ入っていたので,過ごし方に困ることはなかった。まずお昼にマックに行き,それから,上の娘の学年レクということで小学校に。餅つき大会があったのだ。はじめての餅つきということで,娘たちは楽しそうにしていた(実は私も餅をついたのは生まれてはじめてだったのだが...)。

 ついた餅を食べていると4時になったので,上の娘のバレエのお稽古に向かう。待っている間は,本を読んだり,下の娘と遊んだり。

 バレエが終わったら,食事をしてから帰ろうと思っていたのだが,先ほど餅を食べたせいで,まだおなかがすいていないと娘たちが言うので,とりあえずうちに向かう。今朝が早かったせいか,下の娘は車の中で眠ってしまった。

 上の娘が風呂に入り,下の娘が寝ている間に,私はスパゲティをゆで,酢の物をつくり,ベーコンを焼いた(一応最低限の栄養のつじつまを合わせるため)。

 上の娘に食べさせ,自分も食べ,下の娘を起こして食べさせ,下の娘も風呂に入れ,歯磨きをさせ,乾かしてあげて,9時40分には寝せることができた。

 夕方に寝てしまったので下の娘は寝付くかどうか心配だったのだが,すぐに寝付いてくれた。餅つきで体力つかったせいだろうか。

 ということで,ともあれ1日目は無事修了。

 そういえばこういうとき,いつも上の娘は泣く。でも最近はちょっと平気になっているようにも見えるし,今回はどうかなあと思っていたら,夕方の帰りの車の中でシクシク泣き始めた。その後,妻に電話をかけて声を聞かせ,風呂に入るころには泣き止んでいたので時間的には短くなっているようなのだが,まだまだ上の娘の寂しがりは無くなっていなかったことがわかった。

 これが完全になくなるなら,妻が2泊ぐらいの旅行をしてもいいかなあなんて思ったりするのだが。

■『私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。』(島村英紀 2007 講談社文庫 ISBN: 9784062758673 \559)

2007/12/06(木)

 筆者は元北海道大学教授。在職時代の研究費の使い方の問題で,ある日突然,詐欺罪で逮捕され,171日間拘留された。

 本書は,タイトルにある「なぜ逮捕されたのか」については最初と最後で少し触れられる程度で,残りの部分は,「そこ(拘置所)で何を見たか」に費やされる。それもきわめて具体的に冷静に。あるいは「科学者的に」とでも言おうか。そこで「見られた」ものは,拘置所での生活であり,検事の取り調べであり,裁判であった。

 なかでも興味深いのは検事の取り調べである。心理学における感覚遮断実験だの説得研究だのを知ると,こういう場面で自分が冷静にいられるものかどうか,非常に心配になったりする。しかし筆者はきわめて冷静である。驚くくらいに。これを読んでいると,なるほど拘置所や取調べはこういう感じなのかわかり,少し安心できるような気がした。

 なお「なぜ逮捕されたか」については,筆者のホームページに詳しい。人はどのようにして身に覚えのない件で逮捕され拘留され裁判にかけられるのか(そして,被害者とされる人が詐欺にあったとは思っていないと述べているのに有罪判決まで出されてしまうのか),と背筋に寒いものを感じる事件である。

メールの送り方

2007/12/03(月)

 授業の課題は,e-mailに添付ファイルで送ってもいいことにしている。 そのほうが学生も楽だろうし,こちらも元ファイルがあると,再加工や検索もしやすいし,と思って。

 こういうことは,たぶんもう数年やっていると思うのだが,今年になって,ちょっとびっくりする送り方で送られてくるケースがあった。

 それは,メールのタイトルには課題名や提出者氏名を書くものの,本文は一行もなく,添付ファイルだけがついている,というメールである。

 私のメーラーでは,そういうメールは「迷惑メール」とみなして,即座にゴミ箱行きとなるのだ(まあ当然の処理だと思う)。

 おかげで,学生は送ったつもりになっているけど,こちらは受け取っていない,という事態が生じている。それが,立て続けに2回も起きているので,ちょっと驚いている次第である(別の学生から)。

 本文なしにメールを送りつけるなんて,私にはとても考えられないのだが,学生にはそういう感覚がないのだろうか。とても不思議である。

 友人に写メールを送る,みたいな感覚なのだろうか。私はケータイを持っていないのでわからないのだけれど。


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