読書と日々の記録2008.10上

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■読書記録: 12日『英語は「やさしく、たくさん」』 6日『フロー体験』
■日々記録: 12日10月の東京 6日腹を見せるネコ

■『英語は「やさしく、たくさん」―中学レベルから始める「英語脳」の育て方』(伊藤サム 2003 講談社インターナショナル ISBN: 9784770029256 \1,200)

2008/10/12(日)

 近所の図書館で借りてみた。論旨は簡単。理解可能なインプット(やさしいもの)をたくさん行うことで英語力は伸びる,というもの。

 もちろん伸びに応じてレベルは上げていくわけだが,しかし「やさしく」といっているのは,レベルアップのための導入という意味ではない。やさしいものなら「英語を英語のまま受け入れる」(p.14)ことが可能になる,すなわち「訳読」ではなく「直読直解」になり,サブタイトルにあるように,それが英語脳を育てることにつながる,ということである。もっともだ。私は英語学習というと,ちょっとできるとすぐにレベルアップしたくなっていたが,それがいいわけではないようなのだ(レベルアップしすぎると,訳読になってしまう)。そのことを本書では思い知らされた。

 ちなみに筆者はジャパンタイムズ社で新人記者の訓練もしているようなのだが,「相手が英検1級を持っていても最初は200語レベルから始めています」(p.19)という。ましてや英検を持っていない私のこと,臆せず低いレベルから始めねば,と本書を読んで思った。その他,本書の趣旨を忘れぬためのメモ書き。

 「やさしくたくさん」は,聞く,読む,話す,書く,のいずれにも有効なやり方だが,その第一歩は,「やさしいCDをかけっぱなしにする」というものだ(それだけでなく,ときどきは真剣に聞く,リピーティングする,というのも必要だが)。聞いたり読んだりするときに,自分が訳しようとしていたり,後戻りしようとしているのであれば,まだまだ英語脳になっていないと考え,できるところから始め,続けてみるとよさそうだ。

10月の東京

2008/10/12(日)

 今,学会で東京に来ている。この時期,沖縄から本土に来るのは,とても悩む。何を着ていけばいいんだろう,と。だって本土では衣替えの季節だが,沖縄まだ,真夏日・熱帯夜の日々なので,どれぐらいの格好が適当なのか,想像がつかない。

 もう10年以上前だが,やはりこの時期に関東で学会があり,長袖+薄ジャケット程度で上京したら,秋雨前線の影響でえらく寒かった記憶があるのである。めったに10月半ばの学会はないのだが,今年が久々で,本当に悩んだ。

 でおとといの夜,ついてみたら,そんなに寒くなかった。というか汗をかくぐらいだった。昨日も朝から日中は,場所によってはちょっと汗ばむこともあり,もっと薄着でよかったかなあ,なんて思っていた。

 でも夕方からちょっと冷え始め,夜には,これより薄着だったらつらかっただろうな,と思うような寒さになった。天気予報によると,最低気温は15度とある。ぐわぁ,これじゃ沖縄の初冬だ! 念のために薄手のチョッキをもってきてよかった。

 ...と,これぐらい書いておけば,次にこの季節に来ることになっても,そんなに困らないかな。

■『フロー体験─喜びの現象学』(M. チクセントミハイ 1990/1996 世界思想社 ISBN: 9784790706144 \2,548)

2008/10/06(月)

 チクセントミハイの「フロー」研究を要約したもの,らしいのだが,非常に読みにくく,読み終わるのに時間がかかってしまった。

 フローとは簡単にいうと,高揚感や「調和的で快適な状態」を伴う経験を伴う経験のことなのだが,筆者はそれを,幸福とか文化とか意識とかいったところから説き起こしている。そのあたりがちょっと回りくどい感じがした。

 ただ筆者らの方法論は面白く,被験者に一週間ポケベルを持たせ,1日に8回ランダムに鳴るようにしておき,そのときの気分を書かせるというやり方(経験抽出法)で,やっていることと気分の関係を明らかにしている。それ以外にも全世界の数千人の人に面接調査をしている。しかし本書では,そういう方法論の面白さを楽しむことは,残念ながらできなかった。

 そういう方法で明らかになったフロー体験成立の条件とは,挑戦的な目標設定があり,結果のフィードバックがあるということらしい。これがあればどんなつまらない(ように感じられる)体験もフロー体験になりうる。そもそも仕事には目標やフィードバックがあることが多いので,余暇時間(目標やフィードバックがないことが多い)よりもフロー体験を引き起こしやすいという。このあたりは納得だったし,その知見は自分の生活に生かせそうである。

腹を見せるネコ

2008/10/06(月)

 我が家にネコ(推定月齢6ヶ月半)が来て5ヶ月たった。

 最初は気軽にうちの中に居させたのだが,カベで爪を研ぐし,ブラインドに頭を突っ込むし,コード(電源コードやイヤホンのコード)を噛み千切ったので,最近は,基本的に廊下に居させ,ときどき部屋に入れるようにしている。

 特に私の部屋ではコード噛み切り事件を2件起こしたので,あまり入れないようにしている。ときどき部屋の外でニャーニャー鳴いており,かわいそうにもなるのだが,しょうがない。

 おかげで,最近は,私の部屋に入ろうとしなくなった(前は隙あらば入ろうと構えていたのだが)。その代わりかどうかは分からないが,部屋から出てくる私を見ると,ごろんと寝転がって腹を見せるようになった。手をちょこんと曲げて。

 腹をさすってあげると,とても気持ちよさそうにする。この5ヶ月間,彼とのコミュニケーションのあり方がそのときどきで少しずつ変化しているなあ。


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