読書と日々の記録2009.04下

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■読書記録: 30日短評0冊 24日『認知心理学者 教育評価を語る』 18日『子ども学序説』
■日々記録: 30日読書よりネット? 24日eBooster 18日結石とかタール便とか(続報)

■今月の読書生活

2009/04/30(木)

 今月の短評はなしである。つまり今月は,本を4冊しか読んでいない。30日で4冊なんて,読書記録を始めて約10年で,前代未聞である。月末締め切りの仕事があったりしたからなのだが,少し前から続いている「気力が弱い」状態も関係している。その状態を抜け出すため,最近は複数の本を平行して読んでいる。だから読みかけの本は数冊あるのだが...。締め切りの原稿がほぼ仕上がった数日前からは,やや読書の気力が戻ってきている感じもする。来月どうなるか,われながら楽しみだ。

 今月良かった本は,強いて言うなら『知的好奇心』だろうか。あくまでも「今の私にとっては」で,以前読んだときはさほどでもなかったのだが(書いた原稿とも関係していたし)。

読書よりネット?

2009/04/30(木)

 上に書いたように本は読めていないのだが,寝る前,ついダラダラとネットを見てしまう。だいたいいつも,「はてなブックマーク」()からめぼしい記事を読んでいるのだが。こちらはほぼ毎日欠かさずやっている。意識的にやっているというより,ついやってしまっているという感じで。

 その中でもけっこう熱中して読んでしまうのが,2ちゃんねるまとめサイトに載っている,「○○だけど何か質問ある?」というスレッド。「元朝鮮学校生徒だけど」とか「栄養士だけど」とか「自衛官だけど」とかいろいろある。

 このおもしろさって,要するにノンフィクション本を読むおもしろさと同質のものである(潜入ルポとか,自伝型ノンフィクションとか)。知らなかった世界を垣間見るというか,外から見える世界と違う世界が見えるというか(2ちゃんねるだし,どの程度の十全参加者かはわからないので,多少は割り引いて読む必要はあるかもしれないけど)。しかも単に自分語りではなく,他の人の質問に答える形で語られているので,対話的でおもしろい。その上,「本を読む」(読みきる)ことにまつわるかしこまった雰囲気はないわけだし(つまらなければ読むのをやめて次を探せばいいだけ)。

 ちょっと前まで旺盛だったはずの「本を読む」欲求が,こういう形に変化したのだろうか。

■『認知心理学者 教育評価を語る』(若き認知心理学者の会 1996 北大路書房 ISBN: 9784762820649 \2,500)

2009/04/24(金)

 この本は初版第一刷で買っているので,13年ぶりの再読か。

 本書の執筆者には,教育評価の専門家もそうでない人もおり,また,心理学者のなかでも教育現場に非常に詳しい人もそうでない人もいる。なかには,あまり教育評価っぽくない,自分の専門分野を教育評価にかろうじてかこつけて語っているのではないか,と思ってしまう人もいるのだが,その逆に,教育現場に非常に詳しい,しかも教育評価に造詣の深い人が書いた部分は非常に興味深い。

 たとえば,同じ子が教師によって異なる評価が下されうることから「評価が,つねにその教師と子どもとの関係性の中で成立している」(p.141)という話があったり,「意欲をもつとは,あるいは意欲が高まるとは,自分が意欲をもとうとしている対象と自分との関係がはっきりしてくること」(p.175)だという論考があったり。しかしその一方(?)で,「能力が関係性の中だけで創られて実体的能力がないってことは,絶対にない」(p.244)という意見があったり(この発言者は,最初の引用を書いた人と同一)。

 私も十分には理解できてはいないとは思うが,教育評価について考えたいときにとりあえず開いて見たい本の一冊だという感じはする(特に一部の良質な論者の論考は)。

eBooster

2009/04/24(金)

 先日病院に行った時,検査結果が出るまでに時間があったので,病院の売店でパソコン雑誌を買った。こういうのを買うのは久しぶりだ。

 特集は,古くて重くなったパソコンを回復させる,というような,よくあるやつだった。基本はメモリ増設とかハードディスクの整理とかだ。

 ということで,本当に時間つぶし的に読んでいたのだが,一つ目を引く記事があった。それは,USBメモリをキャッシュとして使うことで,ハードディスクアクセス回数を減らす(結果的に,メインメモリを増設するのと似た効果を持つ),というソフトだ。それがeBooster。同様の機能はVistaには搭載されているらしいが,それをシェアウェア(?)で実現するというソフトだ。

 実は私が使っているパソコンの中には,メモリが256MBしかないノートパソコンがある。デスクトップなら数千円でメモリ増設ができるが,ノートは結構高い(純正品は確か2万以上したのではないか)。本体自体,4年ぐらい前のものなので,メモリを増設したとしてもあとどのぐらい使うかなあ,と思って二の足を踏んでいた。でもこのソフトなら,とりあえず数千円の投資で済むし,手持ちのUSBメモリが使える。

 早速試用してみたら,明らかにハードディスクへのアクセスが減った。というかそれまでは,何かするたびにハードディスクがCPUを占領している的な感じで,アクセスが終わるまでキーが利かなかったりしたのだが,そういうことが格段に減った。

 ということで,すぐに入金して使っている。久々に雨がやんだような,そんな感じでわりと快適に使えている。世の中にはステキなソフトをつくる人がいるんだなあ,と感心した次第である。

■『子ども学序説―変わる子ども、変わらぬ子ども』(浜田寿美男 2009 岩波書店 ISBN: 9784000228862 \1,700)

2009/04/18(土)

 「子ども学」というタイトルがついているし,それと関連するようなことが書かれているのだが,内容は,筆者が1987年〜1998年ごろに書いたものをだったり,それを編集・構成したものだったりする(1章だけ書き下ろし)。それゆえ,私にとっては書かれている中身にそれほど新しさはなかった(というか,これまで浜田氏の本を読むときに毎回のように感じていたワクワク感はなかった)。

 もっとも,書かれていることは大事なことが多く,「人は手持ちの力を最大限に使い,いまのできなさを適当にやりくりしながら生きていく,そうしているうちにその結果として次の新しい力が伸びてくるということになる」(p.115)なんて表現は,間をおいて何度も再確認すべきような内容だと思うのだが。

 あと,巻末に「子ども学」と関係ありそうな文献リストがついており,いくつかにはごく簡単な能書きがついている点は,悪くない感じである。

結石とかタール便とか(続報)

2009/04/18(土)

 前回の続き。石は結局,木曜日の朝に出た。それまで,尿道に不快感があり,特に排尿時の終わりかけに,常に痛みがあっただけに,ひっじょーにうれしかった。

 今まで2回の結石では,はっきり出た感じがなかっただけに,今回はうれしかったというかびっくりしたというか。それだけ大きい石だったのだろう。

 先週の金曜日から始まったタール便の方は,月曜日には黒っぽい茶色になり,火曜日からは通常に戻った(いずれもユルいことはなかった)。素人判断は危険かもしれないが,一時的な出血だったのだろう。先週水曜日の結石のとき,まず自宅で飲み薬の鎮痛剤(ボルマゲン25)を飲み,それが効かなかったので病院で座薬の鎮痛剤(ボルタレンサポ50)を入れた。それらは胃を荒らすらしい。

 そうやって鎮痛剤を2つも使ったことが出血の原因だったのではないかと思っている(ひょっとしたらその前に正露丸を飲んだのも関係しているかな?)。まあもし次の機会があったら,最初から座薬を使わないとね。


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