2001年2月2日沖縄県ミバエ対策事業所

照射施設総合点検

この施設の設計施工に関与した事があるので、例年参加させてもらっています。
毎年この時期に、照射施設の総合点検を行います。
通常の業務進行に差し支えない、週末に行います。
限られた時間で、すべての点検を行い、事前に不良個所を見つけ修理を行います。

照射施設のコントロールルームです。
この時期は打ち合わせ室も兼ねます。
線源ラックから線源を取り出すため,固定ボルトをゆるめるなど,マニュピレータを使って操作します。
線源は,直径30cm,高さ50cmのラックの周りにはめ込まれています。
天井ハッチを開けます。ハッチは三段に分かれています。
クレーンで手前右の鉛容器をハッチからプールの底に移動し,線源をこれに移します。
鉛容器への線源の移動は,手作業で行います。
アルミニウム製の6mの長い棒の先のフックに一組ずつ線源を引っかけて,鉛容器に移します。
緊張の一瞬です。
水深6m下の専用の容器への移動は、オーソドックスな手作業で行われます。
長い棒を操作する側と、指示する側の呼吸が絶妙です。
メインプールの線源をサブのプールに移動します。
線源は、個別に5トンの鉛容器に移して移動します。クレーンの操作は私の仕事です。
ちゃんとクレーンの運転資格を持っています。
サブのプールもメインプールと同様,深さが6メートルあります。
プールに入れる前に,あらかじめふたのねじをはずしておきます。
メインプールから線源がすべて移動しました。
プール水の排水の前に、コバルト60に対する汚染検査をします。汚染検査は,琉球大学のゲルマニウム検出器で測定されます。
プールにボートを浮かべ,水を抜きながら壁に付いた汚れや藻を洗い落としていきます。
プールはオールステンレス製です。
水を抜いた後,壁に付いた藻を取り除き,プールの亀裂などの点検後,再びイオン交換水が供給されます。
線源昇降装置の点検です。
最も重要な装置のひとつです。
専門業者、職員を含めて綿密な点検が行われます。
照射装置の周りの細長いカゴに隣の増殖施設でウリミバエの蛹を入れ、ベルトコンベアで照射施設に運び込み、照射不妊化します。