指定されたC, Rの値に対する vC , vR を(5.11), (5.12)式により計算し,表にまとめる(注:テキストの印刷が若干読みにくいですが,eの指数の分子は1ではなくtです)。計算を表計算アプリケーション(Microsoft Excelなど)やプログラムではなく、電卓等で行なう場合は下記の条件を用いる。
条件 | 値 |
---|---|
ステップ電圧の大きさ Vm | 1[V] |
時刻 t | 0〜10msec |
電圧を計算する時間間隔(t≦2CR) | CR/5 |
電圧を計算する時間間隔(2CR<t≦5CR) | CR/2 |
電圧を計算する時間間隔(5CR<t) | 1msec |
例として, C=1μF, R=1kΩの場合を考える。この場合, CR=1μF×1kΩ=1msecである。まず, t≦2CR(=2msec)についてはCR/5(=0.2msec)毎に電圧を計算する。つづいて, 2CR<t≦5CR(=5msec)についてはCR/2(=0.5msec)毎に電圧を計算する。最後に5CR<t≦10msecについて1msec毎に電圧を計算する。
この例においては以下のような表が完成するはずである。
時刻t[msec] | コンデンサ電圧[V] | 抵抗電圧[V] |
---|---|---|
0.00 | 0.000 | 1.000 |
0.20 | 0.181 | 0.819 |
0.40 | 0.330 | 0.670 |
0.60 | 0.451 | 0.549 |
0.80 | 0.551 | 0.449 |
1.00 | 0.632 | 0.368 |
1.20 | 0.699 | 0.301 |
1.40 | 0.753 | 0.247 |
1.60 | 0.798 | 0.202 |
1.80 | 0.835 | 0.165 |
2.00 | 0.865 | 0.135 |
2.50 | 0.918 | 0.082 |
3.00 | 0.950 | 0.050 |
3.50 | 0.970 | 0.030 |
4.00 | 0.982 | 0.018 |
4.50 | 0.989 | 0.011 |
5.00 | 0.993 | 0.007 |
6.00 | 0.998 | 0.003 |
7.00 | 0.999 | 0.001 |
8.00 | 1.000 | 0.000 |
9.00 | 1.000 | 0.000 |
10.00 | 1.000 | 0.000 |
つづいて,別の例としてC=2μF, R=5kΩの場合を考える。この場合は, CR=2μF×5kΩ=10msecである。まず, t≦2CR(=20msec)についてはCR/5(=2msec)毎に電圧を計算する。必要なtの範囲は0〜10msecまでのため,結局, 0msecから2msec毎に10msecまでの範囲の電圧を計算することになる。
先程の例とは異なり,この場合は2CR<t≦5CRの範囲や5CR<tの範囲は10msecを過ぎているため計算する必要はない。
この例での計算結果を以下に示す。
時刻t[msec] | コンデンサ電圧[V] | 抵抗電圧[V] |
---|---|---|
0.00 | 0.000 | 1.000 |
2.00 | 0.181 | 0.819 |
4.00 | 0.330 | 0.670 |
6.00 | 0.451 | 0.549 |
8.00 | 0.551 | 0.449 |
10.00 | 0.632 | 0.368 |
以上のような表を指定されたC, Rの値について作成し,実験ノートに記入する。
もし,コンピュータで計算する場合には以下の条件を用いること。
コンピュータの表計算アプリケーションなどで計算した結果は実験ノートに貼付けておくこと。
当該グループの学生で表に学籍番号がないものは岡田( 工2-419 / tokada _at_ tec.u-ryukyu.ac.jp )まで連絡すること。
CRの値はこちらのページ予習事項としての原理の要約はこの実験では特に必要ないが、もし原理を要約する場合にはレポートの「原理」にて使用できるように作成しておくこと(コンピュータでレポートを作成する予定の場合はコンピュータで作成しておく、手書きでレポートを作成する予定の場合はレポート用紙にまとめておく)。
原理を要約するにあたり、微分方程式の導出過程は必要ないので、前提条件(回路図、変数の意味など)と結果として得られたCR回路の方程式を記述すれば良い。ただし、式だけを書くのではなく、文章も書くこと。