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Spray & Comb. Lab.
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Students

Bachelor 3rd

*2010年度卒業研究早期着手学生

○新垣 竜
○三山 洋
○大城 郷


テーマ1
ジメチルエーテルを用いた圧縮着火機関における燃焼制御の研究
募集人数:1

概要

 現在、高効率・低公害を実現しうる機関として予混合圧縮着火機関が注目されている。これはガソリンエンジンの燃料供給方法とディーゼルエンジンの着火方法を組み合わせた機関である。燃料と空気を予め混合し、均質な混合気を燃焼させることでススやNOの生成を抑えることができ、圧縮着火のため熱効率も高いなどの利点がある。
 燃料にはクリーンエネルギーとして大きな期待を集めるジメチルエーテル(DME)を用いる。DMEは硫黄分を含まず、燃焼してもススが出ないなどの特徴がある。
 しかし予混合圧縮着火機関は燃焼制御が困難で、まだその制御方法が確立されていない。そこで本研究では予混合圧縮着火機関の燃焼制御方法として筒内直接噴射方式と組み合わせ、個別の噴射制御により機関の燃焼制御を行う。混合気の均質性、着火性、燃焼速度、筒内ガス温度を制御し、運転領域を拡大、EGR(排気ガス再循環)の導入と組み合わせて研究を行なっていく。

 


テーマ2
筒内噴射ガソリン機関(DISI)ノズルにおける多段噴射噴霧の噴霧,着火特性
募集人数:1

概要

 代替燃料を既存のディーゼル機関に使用する研究は多くされている。本研究では代替燃料の中でも含酸素であること、蒸発性の高さ、セタン価の高さに着目し、筒内直接噴射ガソリン(DISI)ノズルを用いディーゼル機関におけるジメチルエーテル(DME)の有用性を検討する。
DMEの性状は軽油よりガソリンに近いことから、電磁弁を用いたDISIノズルを使用する。これによって噴射をマイクロコントローラで制御する事が可能となり、近年のクリーンディーゼルで多く用いられているコモンレールに代表されるような煩雑な燃料噴射システムを用いる事無く現在まで例のない多段階での燃料噴射を実現した。
 多段燃料噴射により噴霧の時間的、空間的配置を細かく制御することで着火、燃焼特性を制御できると考える。高温高圧容器を用いシュリーレン法により噴霧特性、着火特性を解析し、汎用小型ディーゼル機関でのDME利用に向けて基礎的特性の把握を行う。

 


テーマ3
海洋バイオマスからのバイオディーゼル燃料化と
小型ディーゼル機関における燃焼制御法の検討
募集人数:1

概要

 CO2排出量削減のためバイオマスを用いた炭素回生システムを確立する。火力発電所から排出されたガスからCO2を分離し水中に高効率溶解、炭化水素類を多く生産する微細藻類を培養し燃料化する。微細藻類からの炭化水素類分離のため新しく考案した炭化水素類分離装置を製作、高効率な分離法の確立を試みる。分離した炭化水素類をメチルエステル化法を用いバイオディーゼル燃料(BDF)化する。
 安価であるため排気対策等、環境対応が難しい汎用の小型ディーゼルエンジンを用い、BDFとDMEの2種の燃料を用いることで排気対策を行う。
 燃焼制御の方法として主燃料のBDFをシリンダ筒内に直接噴射し、副燃料のDMEをDISIノズルを使用してポート噴射する。様々な噴射パターンによる混合気形成を試み、燃焼の制御、排気の改善を行う。

Master 2nd & Bachelor 4th

 

通事 司 & 岸本恭平 :多段噴射噴霧の噴霧、着火特性

辺野喜 英太 & 山本恭平:予混合圧縮着火機関

柳澤 伸太朗 & 三木孝彦:バイオディーゼル機関


研究室のこれまで
共同作業の様子
倉庫が完成しました。
共同作業で製作中だった倉庫が完成しました。亜鉛メッキアングルを溶接した骨組みにポリカーボネイト製の波板をリベット止めしたものです。砂利の地面を均しコンクリートを流し込むことから始めた作業も遂に終わりました。大掛かりなものを製作する時にありがちな測定ミスや制作時の歪みなど、問題が多々ありましたがなんとか完成です。学生だけではとても難しい作業が多いところを技官の宮城さんのおかげでなんとか乗り切ることが出来ました。この場を借りて感謝の意を表したいと思います。
本年度は共同作業として倉庫を製作中です。内燃機関研究室の4年生は共同作業を行うことで、学校工場の利用方法や部品、材料の発注方法などを学びます。作業は内燃機関工学研究室を含む熱系として、工場の技官の宮城さんがお手伝い下さっています。
進行状況5/27/02
波板の取り付けが概ね出来上がりです。台風に備えて各部の防水と暴風への対策を行っています。
5/16/02
扉も完成し、溶接箇所にペンキを塗っています。

 

 

 

 

実験、研究風景
実験で用いる実験機具や部品類は自作出来るものは自作します。採寸を行い自分で設計図を引き、材料の在庫を確認、無ければ業者への発注を行います。
精度の良い実験を行うためには、細かな基礎実験は欠かせません。納得ができる値が出るまで何度でもやり直す必要があります。ただし、すべてをできるだけ詳細に記録しておく必要があります。一見異常な結果でも、全く新しい現象の一端を示しているのかも知れませんから。
実験装置を組み立てます。前年度の学生から引き継いだ実験装置も、他の研究機関の発表論文や新しい理論を取り入れ改良していく必要があります。
University of The Ryukyus