12日『村上式シンプル英語勉強法』 6日『パフォーマンス評価』 | |
| 12日バテる? 6日大学生に読んで欲しい本 |
米Google副社長の本。図書館で借りたが,あっという間に読み終えられる分量の内容だった。30年前,全然英語ができなかった筆者が31歳になって始めた英語学習法を紹介した本。その基本コンセプトは「シンプル」である。
「読む」に関しては,後戻りしない,パラグラフの途中で息継ぎをしない,という一定のスピードで300万語を読むことを勧めている。「語彙」に関しては,必要な1万語を毎日ひたすら眺める。「聴く」に関しては,筋力トレーニングで負荷をかけるのと同じ発想で,難しい10課を毎日聞き,週末に1課を聞くと聞き取れるようになるので,毎日1時間聞く,というやり方である。「書く」は,使えそうな表現をストックし,借りる(英借文)。「話す」は,日常会話の基本パターン(あいさつ,依頼,質問,意思伝達,聞く)を知り,それを応用する。
やり方は確かにシンプルである(時間と意志力は必要だが)。私が現在の課題と感じている「聴く」に関しては,そこまで時間は取れないが,現在結果的に,難易度の違う教材を組み合わせて聴いているので,筋力トレーニングのつもりで意識的に続けてみようかと思っている。
おとといは授業がなかったので,いろいろ仕事をしようと思った。
まあ一応それなりにはできたが,あまり能率よくはできなかった。
何でだろうと思って,ふと気づいた。そういえば10年前ぐらいまで,授業は7月10日までで,次の日から夏休みだったなあ(私が大学生のころから,15年間ぐらい)。
まあ本当にそれが関係しているのかはわからないが,ついそのせいにしてしまいたくなるぐらいに,能率の上がらない一日だった(でも前期終了まで,あと1ヶ月ある...)。
70ページ弱のブックレット。パフォーマンス評価について,断片的には知っていたが,きちんと知ってはいなかったので,本書でそれなりにきちんと知ることができた。パフォーマンス評価とは,算数・数学でいうならば,「子どもたちの思考プロセスや算数・数学的なコミュニケーションを評価して,それが教育評価本来の機能も果たせるように」(p.3)したものである。以下,これに沿って整理しておく。
「思考プロセス」といっても,それが直接的に表現されているわけではなく,問題としてはたとえば「考えたこととその理由を書かせる」形でしかない。しかしそれが,精選された問題に対して,ゆったりした時間とゆったりしたスペースで解答させるので,「何枚もの解答を共同で読み解いていくうちにだんだん,その背後にある子どもの思考プロセスや表現の特徴が読み取れるようになって」(p.28)いくのだそうだ。
「算数・数学的なコミュニケーション」とは,「表現」,すなわち,「考え方(プロセスと答え)が数式や言葉などを使ってきちんと書かれており,しかも,その根拠が十分に説明されている」(p.24)という点である。
「教育評価本来の機能」とは,「学校や教師が,学習指導や学習活動にいかせるために学力の状態を把握すること」(p.46)である。つまり,目的は「学習指導や学習活動に活かす」ことなのである。それは,パフォーマンス課題の開発を通して教材研究を行い,子どもの解答の解釈を通して子どもたちの知識や思考を把握し,指導に活かすということであり,その直接的な例として,パフォーマンス課題を使って応用段階での指導を行なっている例などが紹介されている。
こういうことが,大学と小学校との共同研究として行なえるといいかも,と思いながら読んだ。
昨年4月から今年の3月までに読んだ本(短評を除き50冊)の中から、大学生でも読めそうな、そして専門外でも面白いであろうと思われる本を8冊選んだ。例年は4月に選んでいるのだが、忙しくて選ぶ暇がなく、今になってしまった。なお,昨年のものはこちら。これまでの選書リストはこちらにある。
決して才能はすべてではない。才能は必要条件だが,十分条件は別なところにある。それは考え,修正していく能力だ。(p.114)
いま振り返って、不遇の時期に意味があるとしたら、お金はなかったけれど、動物園についてじっくりと考える時間が与えられていたということだと思う。市から、「予算がついたから、つくりたいものを何でもつくってくれ」と言われて、思いつきでつくったとしても、いまのようにはなっていないだろうなという気がする。(p.47)
「観察するに細心で,実行するに大胆」というのが栗林の本領である。彼は物事を実に細かく"見る"人であった。定石や先例を鵜呑みにせず,現場に立って自分の目で確かめるという態度をつらぬいた。(p.87)
実は政府の介入がないことによって医療費は増大し続け、不安定な医療供給が行われているのです。民主主義の国において、市場原理を絶対に入れてはいけない場所、国が国民を守らなければならない場所は確かに存在するのです。(p.94)
この本にはふたつの意図がある。ひとつは,戦後六十年のベストセラー英語本を十年刻みで掘り起こし,それらがなぜそんなに多くの人に読まれたのか,その理由を探ること。もうひとつは,これら先人の労作から英語学習のヒントを拾い集め,できれば「究極の英語学習方」を探り当てていくことである。(p.3)
本書では、どの章にも、スキャンダラスな事件や出来事が登場する。教科書に載っている理論や実験や知見はすまし顔で鎮座しているが、実はその陰では、さまざまなドラマが繰り広げられている。(p.i)
スキーマの呪縛を常に自省し、情報をクリティカルに考える姿勢を持つことこそ、「だまし」をコントロールするための「メタ認知」の実践として、心がけたいことです。それは、私だけでなく、おおよそ何らかの問題の「専門家」と呼ばれる人(読者のみなさんも、会社や組織で程度の差こそあれ何らかの専門家であるはずです)たちが、視野の狭い「タコツボ」に陥らないために持っているべき基本的姿勢であってほしいと思います。(p.172)
それほどよく物事を知らなくても、違うスキルを持った人が数人加わることで、集団全体のパフォーマンスは向上する。なんとも奇矯な結論だと思われるかもしれないが、それが真実なのだ。似た者同士の集団だとそれぞれが持ち込む新しい情報がどんどん減ってしまい、お互いから学べることが少なくなる。(p.49)